彼と、その次の誰かのはなし。
今、ふたりの男性を好きでいる、らしい。
正確に言えば、ひとりの方には気持ちが置いてけぼりになってしまっている。
離れると、どうして一緒にいるの?と言われるような愚痴がほろほろと出てきてしまう。でも、それが恋で、愛なんだと思う。
時間があれば会いに行って、休みはずっと一緒にいたくて、実家だろうが居座って、だらだら居候みたいなこともして、彼の家から出勤して、彼の家に帰ってきて。
なにか東京で辛いことがあれば、すぐ彼に報告して、彼の家に帰った。
何でも受け入れてくれている、と思っていた。思っていただけ。
今、好きでいる彼は、なんでも肯定してくれる。
時間があれば、会いに行って、一緒にご飯を作り、一緒に食べて、映画を一緒に見て、感想を言い合ったり、お洋服を一緒に買いに行っては、可愛いと褒められて、可愛いって恥ずかしくなるほど言ってくれて。彼が嫌いな甘いものも、一緒にたべて、シェアして、美味しいねってにこにこ言い合える。
優しくて、ストレートで、あまあま。
ふたりとも素敵なひとだけど、自分が好きなことを理解してくれるだけじゃなく、一緒に共有できるってこんなにも楽しい事だったのか。
でも、今の状況はおかしい。
なにか歯車を掛け違えたことはわかってる。
じゃあ、いつ、どうやって、どのように言えば納得してくれるんだろうね。困らないわけないんだよね。
だって、ひとりとの別れを選ばなきゃいけないんだもの。